住宅総合メーカー業界最大手の大和ハウス工業株式会社は1955年、「建築の工業化」を企業理念に創業し、鋼管構造による創業商品「パイプハウス」をはじめ、プレハブ住宅の原点「ミゼットハウス」などを開発。以来、同社は一貫して“多くの人の役に立ち、喜んでいただける商品開発やサービスの提供”に努め、現在では戸建住宅をコア事業に、賃貸住宅、分譲マンション、商業施設、事業施設、環境エネルギーなど幅広い事業を展開しています。
近年、特に注力している環境エネルギー事業の分野では2050年の温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指すカーボンニュートラル戦略を進めており、建物を建てるほど社会に省エネルギーや再生エネルギーが普及する仕組みを創出し、脱炭素への取り組みを進めています。そんな大和ハウス工業の建築系共通技術部門 設備推進部 環境・設備グループでは、特に病院などの施設・設備の設計支援をおこなっています。今回、ゴーレムとLCC自動算定ツールを共同開発した背景と今後の展望についてお話を伺いました。
導入前の課題
提案初期段階でのLCC算出が難しい状態で課題を抱えていた
昨今の人件費や部材費、機器費用の高騰で、病院では今まで以上に施設設備に対するランニングコストをシビアに考える傾向が強まってきており、提案初期の企画段階でLCCを含めた提案を求められるケースが増えてきているという。しかし、大和ハウス工業が利用していたツールでは、提案の最終局面である最終図面ができあがったタイミングでしかLCCが算出できないということが課題となっていました。

「お客様に対するプレゼン時『プロポーザルにLCCも含めて提案して欲しい。』と伝えられることがありました。その際に『初期段階で精緻なLCCは出せません。』とお断り していましたが、他社では同じ段階での提案時にLCCを盛り込んでいるので、提案負けしてしまうようなケースがありました。」と滝山氏は語ります。
大型施設における環境設備は、プロポーザル方式と呼ばれる企画競争入札が用いられることが多く、企画の初期段階で企画書や提案書の提出が必須となります。そのようなビジネス背景と人件費などのコストが高騰している時代背景から、LCCの事前算定が課題となり、その課題を解決するソリューションとして、ゴーレムとLCC自動算定ツール開発の検討が始まりました。今回、大和ハウス工業においてビルや病院などの複合施設や商業施設向けの環境設備を提案する部門である設備推進部 環境・設備グループでは、LCC自動算定ツールをゴーレムと共同で開発しました。
導入後の効果
LCC自動算定ツール利用により、2~3カ月かかった作業が1クリック1秒で完了!?
設備推進部 環境・設備グループでは、LCC自動算定ツールを導入したが、導入に際して効果を検証するために手作業でLCCの算定を実施しました。その作業を実際に行った主任の田村氏は当時を振り返り語ってくれました。
